過去ログ(2002.02.22〜2004.07.03)百件

2002年05月07日 早々に休筆宣言
 非常に不本意なのですが、「更新履歴」に休筆宣言ならぬ少筆宣言をしてしまいました。  

 本当に不本意っちゅーか、たかだか文系大学の講義如きは、「可」で済ますなら片手間でOKの筈 な んです。  
 いや、大風呂敷広げる訳じゃなく、実際問題、通学して卒業した文系3流大学は、1週間に1〜2日 し か出席しませんでした。  
 けれども、それなりに「良」を含む成績で(留年も無く)卒業できましたからね。  

 まぁ、大学卒業から20年経ってる訳ですから、脳の劣化もあるのですが、今回通信教育を受ける に 当って障害になっているのは、そのテキストの難解さなんです。  

 そりゃあ勿論、書いてある内容が高度なら、難解な文章になるのは仕方が無いと思います。  
 ブルーバックスの相対性理論や量子学の記述は、幾ら平易に書かれていても、チンプンカンプンで  す からね。  
 しかし、(幾ら最高学府たる大学の教科書だからといって)極々簡単な事を無理矢理難しく書いてあ  る のはどうでしょうか。  
 例えば、ある教科書の序盤に、  
「社会福祉の対象は、社会問題のとしての貧困問題と生活問題である。  これは本来の対象であり   論理的な対象である。  ただし、社会福祉政策の実施運営主体である国家は、貧困問題、生活問 題 の全てを政策の対象とするのではない、ある政策的基準に基づき、問題のなかにある局面なり領 域を 切り取り政策の対象として設定する。これを政策主体による対象の対象化といい、政策対象とい うこと になる。」  
って書いてあるんですけど、これを一読しただけで理解できる奴って居るのでしょうか?  
 いや、慣れてりゃどうって事無い文章だと思うのですが、一介の学生に読ませる書き方じゃないと思   います。  
 「社会福祉の対象は、社会問題のとしての貧困問題と生活問題である」  
ってゆーのは、  
 「貧困問題と生活問題が社会福祉の対象である」で十分だと思います。  
 まぁ、これは読み難いものの、誰が読んでも分かるから良いでしょう。  
 しかし、その後の「これは本来の対象であり論理的な対象である」ってのは意味不明です。  
 「社会福祉の実際においてもそうであるし、福祉論という学問的見地から見てもそうである」って意 味 なんでしょうか?  
 更に「ただし、社会福祉政策の実施運営主体である国家は、貧困問題、生活問題の全てを政策の  対 象とするのではない、ある政策的基準に基づき、問題のなかにある局面なり領域を切り取り政策 の 対 象として設定する。これを政策主体による対象の対象化といい、政策対象ということになる。」  
ってのは、「国家は自らが定めた基準に従って、貧困問題や生活問題の中の福祉対象を制限しま   す。」ってだけの話でしょ?  
 簡単な事を難しい言い回しで高度な内容ぽく見せているだけだとしか思えません。  

 いや、これがね、最高学府たる大学の定型文ってーなら仕方がないと思うんですよ。  
 でも違いますよね。  
 私は個人的な趣味で、工学部の学生向けに書かれた工学書を幾つか所持しているのですが、内容   が高度になればなるほど文章は平易になっていますよ。  
 某サイトのQ&A「教えて&教えます」でこんな書き方したらブーイングの嵐ですよねぇ。  

 こんな書き方の文章が何千ページも続くんですよ。  
 正直な話、読むだけで辟易としてきます。  
 これに対してレポート書いて試験受けて、何日かは学校にも登校するのですからね、到底片手間じ  ゃ 無理です。  

 ・・・しかし・・・  
 こんな書き方の文章じゃ、読んでも全く理解出来ない人も多いんじゃないでしょうか。  
 最高学府だから勉学のハードルを高くするのではなく、平易な文章で理解させ、更なる高みへ自ら 登 らせるのが最高学府の有るべき姿だと思います。  
 つまり、平易なテキストの内容を基礎として、応用のレポートを要求するのが高度な学習なのではな   いでしょうか。  
 少なくとも私は、同じ努力をさせられるのなら、ソッチの方がイイですね。  


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