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過去ログ(2005.12.01~2006.12.17)百件
2005年12月05日 あれ?サ井バーショット『DSC-T9』って…
出社前、寝惚け眼でテレビを眺めていると、S●NYの広告。
新型のコンパクトデジカメの広告らしい。
オイラの買った富士フィルム社製FinePix_F11の広告に真っ向からブツけるような挑発的な内容。
コマーシャルの内容は、「夜景をバックに撮る人物像」と「手ブレ対応」。
これを観たら、大抵の人は、「『T9』は暗くても撮れる高感度」と「『T9』は暗くてシャッタースピードが落
ちてもブレない」って理解しちゃうでしょう。
正直私もそう思いましたよ。
「おおそうか、S●NYのサイバーショッTOも最新型はISO1600になったのか! くそぉ、富士フィルム
のFinePix_F11買ったのはマズかったかな?」って。
しかし、良く考えてみたら府に落ちない。
広告は品番を『T9』って言っていたけど、『T9』って、確かに最新機種だけどISO1600でもなければ、
F2.0以下の明るいレンズでも無かったハズ…
不審に思ってネットでググったら
S●NYのホームページに“サイバーショット”『DSC-T9』の主な仕様が載っていました。
(関係ない部分は全部端折りました。 詳しくはS●NYのホームページにて)
┌──────────┬──────────────────┐
│レンズ │カール ツァイス「バリオ・テッサー」 │
│ │光学3倍ズーム F3.5-4.3 │
├──────────┼──────────────────┤
│ISO設定値 │自動/80/100/200/400/640 │
└──────────┴──────────────────┘
…だそうです。
要するにレンズはF3.5、感度は最大でISO640っちゅーことですな。
このスペックが夜景に向いているかどうかというと…全然向いていないんですよ。
コンパクトデジカメでも、殆どのメーカーが開放でF2.8。 F3.5のレンズなんて暗いレンズなんです。
そして、感度も平成17年年末に発売されたコンパクトデジカメで上代が4~5万円するクラスなら、
(富士フィルムのF11やZ2は別にして)殆どがISO800で横並び。 ISO640なんて言っちゃ悪いけど低感
度の部類に入ってしまうんです。
いや、何も、レンズが明るくないから駄目デジカメだとか、最大感度が標準より2割程度低いから駄目
デジカメだとか言っているのではありません。
「夜景が撮れる」なんてのは付帯機能に過ぎません。 カメラとして本来求められるべき性能が素晴ら
しいのであれば、それはそれで何の文句も無いのです。 そして、激戦区のコンパクトデジカメにおい
て、敢えて暗いレンズと比較的低い感度の素子を与えたのは、暗い被写体をノーフラッシュで撮ること
よりも、カメラの基本性能を重視したからだったのではないでしょうか?
そうした哲学に基づいて設計・製作したにも拘わらず、他社の某製品が「夜景がキレイに撮れる機能
で売れている」からといって、(それが苦手分野なのに)「当社の製品も夜景がキレイに撮れます」と嘘
の広告を発してしまう。
いつからS●NYは、そんな三流以下に成り下がってしまったのでしょうか?
被写体が動かなければ、長時間シャッターにすれば幾らでもキレイな夜景が撮れます。 それは、3
年も5年も前の旧式デジカメでも出来ることです。
もし、広告に騙されて『T9』を買ったユーザーが、動く夜景(具体的に言えば、東京出銭ランドのエロテ
ィカルパレードなど)を撮ろうとしたらどうなるでしょうか? 手ブレ防止機能は、被写体の動きには何
の効果もありません。 動いて移動する被写体を激烈遅いシャッタースピードで撮れば、光源が横に
流れたブレブレの写真にしかなりません。
隣で『F11』のユーザーが被写体をキレイにバシャバシャ撮っていたら、『T9』のユーザーはどう思うで
しょうか?
「S●NYに騙された」と思うのではないでしょうか?
『F11』が陽光の下では白トビし易く、扱い難い一面があることなんて、普通の人は知りません。
単純に「S●NYのコンパクトデジカメはクソ」という烙印を押してしまうでしょう。
最近のS●NYは本当にオカシイと思います。
かつて業界を震撼させた“ワンダー”が全く見られないばかりか、他社の尻馬に乗って僅かな販売数
増を目論むばかり。 そんなのものは、我々がジャパンブランドとして世界に誇ったS●NYではありま
せん。
馬鹿丸出しな販売戦略はもういいかげんにして、S●NYは目を覚ますべきだと願います。