過去ログ(2008.04.30〜2009.02.13)百件

2008年10月18日 職場で悲しくなった話
 今更ではありますが、私は高齢者施設の事務員をしています。
 事務室の窓口では、介護保険の自己負担額の他、食材費や居住費などの利用料を頂戴していま す。

 当施設へは訪問歯科や訪問理容が行なわれ、それぞれ自己負担額や利用料を別途頂戴していま す。
 後者の「訪問理容」は、ご家族さんの希望、または、入所されているお爺ちゃんお婆ちゃんの希望に 基づいて実施します。
 ご家族さんの希望の場合、代金を先にお預かりして理容業者へ渡すことが出来ますが、お爺ちゃん お婆ちゃんが希望した場合は、施設が代金を立て替えて業者に支払って、後に家族さんから回収する カタチになります。

 で。
 今日。
 入所されているお婆ちゃんの息子さんが介護保険の自己負担額の他、食材費や居住費などの利用 料を払いに来たのですが...
 当施設が立て替えた理容代金で揉めました。
 「金は払ったハズだ」
 でも預かっていません。
 幾ら調べても預かった記録が無いので、その息子さんに訊ねたところ、逆ギレされました。
 「2ヶ月連続で理髪されたら困る。 これからは本人が希望しても、こちらが了承しない限り勝手に理 髪しないでくれ」

 悲しくなりました。
 細かい事情は知りません。 もしかしたら、母親に虐待されて育った恨みがあるのかも知れません。
 それにしたって“親”でしょうに。
 こんなコンクリートの箱の中で閉じ込められて。
 家族が連れ出してくれなければ、滅多に外出することも叶わなくて。
 見ず知らずの、それもキチガイみたいなイカレた高齢者が居る中に同居させられて。
 学校給食みたいな素っ気の無い食事しか採れなくて。
 それなのに。
 月に1回の散髪さえしてもらえないなんて...

 健康保険の名義が本人で、かつ食材費が第3段階所得者でしたから、お母さんが貰っている年金だ けで介護保険の自己負担額の他、食材費や居住費などの利用料が払えているハズです。
 それなら、更に月に千円二千円の理容料を払っても、まだ少し残ります。

 こんなところに閉じ込めて。
 親の年金は、全額を本人のために使わせてあげようとは考えられないのかな...


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